本当は自分で調理したい認知症の母。安全と満足を両立させるには?

本当は自分で調理したい認知症の母。安全と満足を両立させるには?

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先日、酒井講師の講義を聴かせていただきました。父親の時がまさに事例のとおりで、もっと早く講師の話を聞けば、もう少し父も長く、快適な生活ができたのではないかと残念でなりません。


今回質問したいのは、一人暮らしの母親の件です。父が亡くなって調子が悪くなり、現在、要介護2です。デーサービスを2日・ヘルパーを5日利用しており、土曜は私が訪問しています。認知症が進んでIHクッキングヒーターをうまく使えません。仕出し弁当は口に合わずとても嫌がります。ヘルパーの作る料理も文句を言いながら食べていますが(本人曰く結構捨てているそうです)、本当は自分で作りたいようです。


認知症の方が使いやすいIHクッキングヒーターや、利用した方が良い食事サービスがあれば教えていただきたいです。


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講師のお話を心に留めてくださり、ありがとうございます。お父様のことを偲ばれながら、今はお母様の暮らしに真摯に向き合い、「できる限り希望を叶え、快適に過ごしてほしい」というお気持ちが伝わってまいりました。


認知症の介護では、「本当は自分でやりたい」という思いと、現実の能力とのギャップに葛藤を抱く方も少なくありません。加えて安全面への配慮が求められると、どうしても選択肢が限られてしまいがちです。


とはいえ、支援のかたちは一つではありません。今回の課題の根底にあるのは、「出されたものを食べるしかない」という状況によって、お母様の選択の自由が狭まっている点にあるように思います。お母様が「自由に選べる」余地が広がることで、暮らしの快適さがぐっと高まるはずです。以下に、そのための具体的な工夫をいくつかご提案いたします。


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回答者:岩瀬 良子(いわせ・りょうこ)

介護支援専門員(ケアマネジャー)/介護福祉士 京都大学総合人間学部卒業。病院・施設・在宅など多様な現場に従事し、介護職員初任者研修講師経験や英国ホスピス視察などを経て「地域ケア」と「納得のいく看取り」を探求・実践する。現在はその知見を活かし、「仕事と介護の両立」に関する個別相談やQ&A対応、専門記事の編集を担当。現場のリアリティと専門知識に基づいた、正確で温かみのある情報発信を行っている。【執筆協力】中央法規出版『生活援助従事者研修 公式テキスト』

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